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参照プロファイル

参照プロファイルは、特定のプロセス中に期待されるセンサーの動作を定義します。参照プロファイルを作成するには、プロセス全体が期待どおりに実行されたプロセス実行またはイベントを選択します。この集合をゴールデンバッチと呼びます。これらの実行に対応するセンサーデータを使って、参照プロファイルの境界を作成できます。通常は、各時点の平均値に標準偏差の n 倍を加減して境界を求めます。この範囲は、そのプロセス中に期待されるセンサーの動作ウィンドウを表します。

たとえば、制御された条件下で定期的に行われるお茶の抽出プロセスにおける水温センサーを考えます。抽出プロセスが正常に完了したバッチを選択することで、それらの実行の温度データを使ってセンサーの上限と下限を設定できます。これにより、今後のお茶の抽出サイクルを参照プロファイルと比較して、通常の動作からの逸脱を検出できます。

参照プロファイルの可視化

スクリーンショットの網掛け部分は、水温センサーに期待される動作範囲を示しています。この範囲は、選択したゴールデンバッチの曲線全体の平均値に標準偏差の2倍を加減して計算されています。

Quiver の参照プロファイル

参照プロファイルの境界カードを使うと、相対時間で表された曲線の集合を指定して、平均値に標準偏差の n 倍を加減して定義される参照曲線をすばやく作成できます。

参照プロファイルの境界に使用する入力系列の作成プロセスには、次の手順が含まれます。

  1. センサーを選択する
  2. プロセス(イベント)が発生した時間にセンサーを絞り込む
  3. プロセスの開始時刻を基準に系列を揃える

イベント比較カード

イベント比較カードを使うと、単一の時系列とイベントセットを指定して、指定したイベント中の系列の動作を比較できます。イベント比較の出力はグループ化された時系列で、参照プロファイルの境界カードの入力として使用できます。

イベントセットを作成するほかの方法については、イベントデータを分析するを参照してください。

変換テーブル

参照プロファイルの作成に複数の時系列を使用するには、変換テーブルが必要です。次の手順で行います。

  1. 変換テーブルで時系列とイベントデータを結合し、時系列を絞り込む変換を使って、各系列をイベントの開始時刻から終了時刻までに絞り込みます。
  2. 相対時系列の変換を使って、関連するイベントの開始時刻に各系列を揃えます。
  3. 絞り込み済みで相対時間を揃えた時系列を選択し、変換テーブルからグループ化時系列プロットカードを追加します。
  4. グループ化時系列プロットを入力として、参照プロファイルの境界カードを使用します。

変換テーブルの参照プロファイルの境界

また、絞り込み済みで相対時間を揃えた曲線を個別に可視化する必要がない場合は、グループ化時系列プロットを省略できます。この場合は、変換テーブルから参照プロファイルの境界カードを直接作成できます。

参照プロファイルの境界は手動でも作成できます。上記の手順に沿って進めますが、参照プロファイルの境界カードを使う代わりに、線形集計カードを使って、変換テーブル内の絞り込み済みで時間を揃えた時系列をすべて選択して集計します。これらの手順を繰り返し、曲線の平均と標準偏差の集計を作成します。最後に、時系列数式カードを使って、上限($average + (2 * $standard_deviation)と下限($average - (2 * $standard_deviation)を作成します。この方法では、上限と下限を定義するためにカスタムロジック(たとえば、ローリングウィンドウの境界)を使用することもできます。

派生系列の参照プロファイル

派生系列で参照プロファイルの曲線を作成し、時系列プロパティから参照することで、Quiver の外部でも参照プロファイルを利用できます。

推奨されるオントロジー構造

ゴールデンバッチを選択するプロセスは、アプリケーションごとに異なることが多いため、参照プロファイルのメタデータを管理でき、テンプレート化された派生系列を作成できる柔軟なオントロジー構造を推奨します。

参照プロファイルのオントロジー構造

  • 参照プロファイルオブジェクトタイプ:参照プロファイルのメタデータとして機能し、関連する時系列オブジェクトとイベントオブジェクトの両方にリンクします。派生系列のルートオブジェクトタイプとなり、テンプレート化された派生系列を円滑に作成できます。
  • 時系列オブジェクトタイプ:分析対象のセンサーデータ(たとえば、温度系列)を表す時系列プロパティを含みます。
  • イベントオブジェクトタイプ:参照プロファイルを作成するためのゴールデンバッチとして特定されたプロセス実行またはバッチを表します。イベント/プロセス/バッチの時間範囲を表す開始タイムスタンプと終了タイムスタンプを含みます。

関連付けを可能にするため、時系列オブジェクトタイプとイベントオブジェクトタイプは共通のキー(プロパティ値)を持つ必要があります。この共通キーで結合することで、関連するゴールデンバッチのイベント中に限定して時系列データを評価できます。

派生系列は、参照プロファイルオブジェクトタイプの時系列プロパティから参照することも、リンクされたセンサーオブジェクトタイプのセンサーオブジェクトとして参照することもできます。

この構造により、プロセスイベントに基づいて時系列データを柔軟に選択して集計でき、さまざまなアプリケーションで参照プロファイルを堅牢に作成できます。Workshop モジュールを作成して、参照プロファイルオブジェクトを管理できるようにすることもできます。

派生系列のロジック

リンクされた系列の集計カードでは、入力オブジェクトを指定し、リンクされた時系列オブジェクトを収集して集計するための関連検索ロジックを定義できます。必要に応じて、イベントオブジェクトを検索するロジックを含めることもできます。イベントオブジェクトを指定する場合は、時系列オブジェクトとイベントオブジェクトの間に共通キーが必要です。これにより、結果の時系列は、関連するイベント中に限定して評価されます。

派生系列で参照プロファイルを作成するには、次の手順を実行します。

  1. イベントに時間を揃えた、リンクされた系列の集計を2個作成します。
    • 入力オブジェクトは、参照プロファイルオブジェクトのいずれかにします。
    • 1個目のリンクされた系列では平均の集計を、2個目では標準偏差の集計を作成します。
  2. 時系列数式カードを使って、上限($average + 2 * $standard_deviation)と下限($average - 2 * $standard_deviation)を作成します。

派生系列の参照プロファイルロジック